新板金加工技術「リークゼロ工法」の開発とその優位性について。
当社は、1951年創業し、それ以来プレス加工を中心に提案型の活動を展開し多方面(照明機器、建材部品、水処理設備など)の信頼を得て安定した経営環境を維持してきたが、近年コスト低減のために海外シフトする企業が増え、又LED照明への切り替え等で売り上げが大幅に減少してきた。
こうした厳しい経営環境にある中、当社の得意とする金型技術を生かし3年越しに開発されたのが「リークゼロ工法」である。
この工法の優位性は、打ち抜き⇒曲げの2工程でケースの成形と防水処理ができることで、水漏れしない優れものである。
更に外力がかかっても漏れないように、打ち抜き⇒曲げ・かしめの2工程強固な防水処理ができるように改良した。
その結果、目止め処理不要、溶接不要、箱の形状の精度アップ、キズなし等大幅コストダウンと工期短縮及び品質向上が図られた。
この技術を生かし、PRし、売り上げ拡大を図ろうとされていた。
“産業人OBネット定例会議”でのプレゼン会を契機に販路開拓支援へ展開。
2013年1月9日のプレゼン会で日光金属工業(株)津田常務取締役から「リークゼロ工法」についてプレゼンされ、販路開拓支援の要請があった。
2 名のアドバイザーを人選し、3月より支援開始。前半は主にマーケティング技法により「リークゼロ工法」の現状認識、アイデア展開とターゲットの絞り込み、商品コンセプト開発等を行い、後半をその結果に基づき、絞り込んだ顧客の同行訪問を繰返し、その反響を定例会議で方向付け軌道修正を行って来た。
その結果予想以上の反響があり、成約まで漕ぎつけた顧客も現れこれ以上技術者が対応することは、従来業務とのバランスから、初期の目標が達成されたと判断し10月に支援を終了した。
今後の改善の方向について
当初は、板金加工・それに伴う金型技術の蓄積が豊富で、今回の「リークゼロ工法」以外にも顧客に提案できる技術があり、更なる発展が期待される。
アドバイザーの取組み方針など
- 新技術にヒットした分野・顧客を見つけ出す。
- 新技術をマーケティング技法で洗い直しオーソドクスに販路開拓を支援すること。
アドバイザー
- 佐野 鉦治(三洋電機株式会社OB)
- 廣野 種生(JFE スチール株式会社OB)
- 企業名
- 日光金属工業株式会社
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